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51 水くれ

 Yさんはデイサービスで働いている。

 

 ある日、デイサービスを利用しているお爺さんが、椅子に座るなり。

「水をくれぇ。」

 と言う。

 Yさんがコップに水を入れて持っていくと、お爺さんは受け取ったコップをしみじみ眺め

「これが、最後の水になるな。」

 そうぽつりと呟き、ぐびぐび水を飲んで

「ぷはぁ~、美味い。」

 と言った。

 Yさんは近くに居た同僚と、まだまだお元気なのに何を言ってるのかしらと笑いあった。

 

 翌日の朝、そのお爺さんが亡くなったのと連絡が入った。

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